『花こぶし』鑑賞バスツアーを実施しました

2024年2月1日 観劇ツアーを実施しました

野田市 Oさんが 当日の様子をご投稿くださいました

西念寺『おしらせ』11・12月号にて募集が掲載された水戸へのお芝居鑑賞ツアーに申し込み、参加しました。

御住職・坊守様を含めて総勢28名、貸切バスで出かける小旅行でした。コロナ下でいろいろな行事の制約を受ける日々が続き、西念寺から日帰りバス旅行に出かけるのも実に4年ぶりのこと。当日はお天気にも恵まれ、参加者の心は浮き立ち、会話も弾みました。

千波湖を見下ろせるレストランでランチ

水戸市に着いたバスは、まずを見下ろす高台に建つレストラン「ときわ邸M-GARDEN」に立ち寄り、ここで昼食を摂りました。やときわ神社に隣接する好立地に加え、宿泊施設も備えた素敵なお店で、通されたガラス張りの大きな窓のある部屋からは、千波湖の絶景が一望できました。フレンチのコース料理が益子焼きの器に盛り付けられて運ばれ、見た目も美しく、どれも美味しく、とても贅沢な気分を味わうことができました。ここで既に満足度100パーセント。

いざ観劇!

次いで主目的であった前進座の「花こぶし」を鑑賞すべく「ザ・ヒロサワ・シティ会館」に向かいました。駐車場には各地の寺院からの貸切バスが到着していて、ロビーの中もお客さんでひしめき合っていました。今回のお芝居は、『親鸞聖人御誕生850年、立教開宗800年』を記念して、親鸞聖人と妻の恵信尼様の若き日の出会いから晩年までの御生涯をえがいた作品です。

事前に行きのバスの中で、御住職から親鸞聖人の御生涯について説明があったこともあり、その後の観劇ではスムーズに物語に入っていくことができました。帰り道、友部のSAにてお買い物も楽しみ、帰途に着く私たちの満足度は200パーセントに達していました。

前進座について

前進座は歌舞伎や時代劇を主に上演している劇団です。中でも歴史的大作として吉川英治原作の「親鸞」を上演し始めたのは1970年から、その後1973年初演の「続・親鸞」、1995年初演の「蓮如」、2007年初演の「法然と親鸞」、そして今回の「花こぶし」まで、浄土真宗に関する演目を長年上演し続けています。

思えば、前回、『法然上人800回忌、親鸞聖人750回忌』を記念して上演された「法然と親鸞」を、西念寺の皆様と共に観に行ったのはいつのことだったのだろうと、古いパンフレットを探してみると、2009年11月26日のチケットが2枚出てきました。今回と同じように、西念寺から貸切バスで、東京の青山劇場まで観に行ったのですが、なんと今から15年近くも前のことになる訳です。当時、法然を演じていた中村梅之助さんは既に亡くなり、親鸞を演じていた嵐圭史さんは退団、そして今回は圭史さんの甥にあたる嵐芳三郎さんの演じる親鸞の姿が舞台にありました。西念寺でも前回引率してくださったのは前御住職と前坊守様でした。

亡き母と観劇した思い出

私事ですが、その2枚のチケットを持って前回一緒に観劇に参加した私の母も今は亡く、そして私たちも同様に15年分の歳を重ねたのだと、今更ながら思い知らされました。親鸞聖人が生きられた時代から800年、今もその教えは脈々と現代の私たちに受け継がれ、先祖から受け継いできた私たちの“いのち”を次の世代に繋いていく、そのはざ間の中で私たちは生きているのだという当たり前のことを、今一度考えさせられた一日でもありました。

良い機会を与えていただき、深く感謝申し上げます。